虎の子 <名品>白泥製 煎茶道具《豫代>銘 湯沸かし(如意山人旧蔵・極薄造り・唐物ボウフラ)
サイズ横13,0x高さ8,0x高台径6,5cm 重量95g
 
煎茶のボウフラです。直接火に掛ける素焼きのモノですから、薄手の作品が多いのですが、私が今まで見て来ました湯沸かしの中では一番薄手かと思います。造りも最高です。今から30年近く前。いい出来の湯沸かしを仕入れたのでこのお客様に持参し、お買い上げいただいたのですが、その時
「俺の自慢のボウフラを見せてやる。
と見せられたのがこの湯沸かしでした。幕末の彦根藩の重役で武士文人の如意山人、谷如意の箱書きで時代の乗った素晴らしい桐箱でしたが、私が驚いたのはその湯沸かしの造りでした。湯沸かしの銘は<豫代>です。産地は宜興窯だと思うのですが、宜興であろうと京都であろうと二の次と思います。
胴体にヒビ(目視で半分強)が入っています。金具の鎹(かすがい)でヒビ止め補修されています。薄い手でも折れそうな陶壁に金の鎹を打込む技術は神業です。
後。胴の対面にもヒビあり。こちらは補修なし。
それから<蓋>は<旭亭補>という如意山人の箱書きがあります。この湯沸かしの所有者は蓋なしで入手したのか、割ってしまったのか判りませんが、京都の陶工<亀屋旭亭>に作らせたのでしょう。多分カスガイ止めも旭亭の仕事でしょう。
大きさは横13,0x高さ8,0cmと普通のサイズですが、重さが蓋共で95gです。蓋は径7,0cmで重量は20gあります。しかし本体の方は蓋を外したら74gです(蓋共で量ったらはかりの加減で1グラム重く表示)。手元にあった極小サイズのミカンと同じ重さです。この蓋もとても上手で薄作ですが、湯沸かし本体はこの大きさで4倍の重さもないのです。この湯沸かしで出逢って以降も湯沸かしは数多く扱いましたが、これを越える軽さはなかったと思います。つまり薄造りなのです。急須の内面の厚みを量れる計器がないので測れませんが、1ミリ前後かと思います。こんな湯沸かしがあるのにボウフラをよく買って頂きました。理由は<壊すのが怖い>との事でした。確かにこの湯沸かしに水を張って涼炉の上に据えるのは怖いです。
 
 
 
如意山人 (谷鐵臣)文政5325(新暦 1822516)生~明治38(1905)1226日歿
 名は鐵臣、字は百練、大湖と号し、晩年には如意山人と号した。江州彦根藩士、澁谷周平の長男で、少時より学を好み、才名があり、若年にして江戸に上り、林復齋・佐藤一齋の門に入り経義を受け、のち諸国を遍歴し、長州に至り、和蘭の医術を修めて郷里に帰り、家業の医を継いだ。
 幕末に際しては、諸名家と交り、勤王の主義を固持し、藩政に参画し、しばしば藩主を助けて功をたてた。
 明治2年(1869)朝廷より徴士に召されたが、これを固辞し、専ら藩政につとめた。廃藩の後、大蔵大丞に任ぜられ、ついで左院の一等議官になったが、明治6年一切の官を辞し、住居を京都に移し、如意山人と号し、儒雅風流をもって過ごした。
 明治18年(1885)には宮内省支庁の御用掛を命ぜられたが、間もなく罷めた。
 はじめは朱子学を修めたが晩年には陽明学に転じた。西村茂樹が弘道会を起すや、その京都支部長となり、その教化につとめ、たびたび講演などをした。
 「瓢逸人谷鐵臣」の下に、白文回文の「谷鐵臣印」、朱文の「瓢逸」の落款印が押されている。
 
 
 
 
 
 
茶道家と言うより茶道具、茶碗を愛好する趣味人です。長年のお付き合いで私も何点かの茶碗を買って頂きました。又売らせていただきました。
 
   お預かりした作品は私なりに作品鑑定しますが、当然私の眼の力が及ばない鑑定に迷うモノが出てきます。以前は大抵お断りしましたが、その中には有名店、一流店で求められた作品もあります。私の鑑定力が有力店、一流店に勝ると言うのではありません。でも劣るとも思いません。しかし私の眼でコピー商品と見た作品は出品をお断りしますが、見解の相違程度でお引き受けした作品もあることはご理解ください。
 
 真面目な品物ばかりを出品している積りですが、あくまで所有者の好み、見解であり、もし落札者様と見解の相違がありました場合、届きました品物がお気に召さなかった場合は落札金額からYahoo!に支払う手数料、返金手数料などを含めまして、20パーセントのキャンセル料を差し引きまして返金させていただきます。無断キャンセルは入札取り消しさせていただきます。
 
ゆーパック梱包 サイズ
 
 以前は品物が綺麗に見えるように写真のバックは薄茶や黒など使っていましたが、あるお客様から品物色合いを見やすいように白にして欲しいとのとの要望があり、御出品の常連のお客の意向をまとめ、取り敢えず、白でいってもいいという事になりました。また、撮影した画像は一切修正などの加工はしていません。撮影技術の不足のため、色合いの違い。不鮮明な箇所がある場合があります。
 
 
 
作品の作者、時代鑑定について
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オークションの途中終了について
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発送は原則ゆうパック便
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発送につきましては、着払い便、他社宅配便、レターパックなど他の方法にもできるだけ対応いたします。落札後のご連絡の際お申し出ください。なお、配送員に再配達の労を掛けないよう、出来ましたら配達時刻の指定をお願いします。
 
 
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